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TOEIC受験とスコアの意味 (2016/10/06)

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■現代的な英語学習
学校の教育では身に付かなかった英語に今現在悩まされている、という人も多いのではないでしょうか。テキストを読み、ネイティブではないスピーカーの発音を聞き、ひたすら単語帳を繰る。こうしたオールドタイプの英語学習では、本当に使える英語の力を養うことは難しいでしょう。結果として、英語力は乏しいものとなり、実際に英語を聞いたり話したりしなければならない場面で全く役に立たないということにもなりえません。
現代的な英語学習には、なんのために英語を学ぶのか?という目的意識が必要です。学校のカリキュラムとして強いられた英語学習は、自発的な向上心や高い目的意識には結び付きません。
社会人となり、仕事に就き、様々な社会情勢の変化を経験していく中で、自分にふさわしい目的意識は生まれてきます。芽生えた目的意識から、改めて英語を学ぶ意味を問うた時、「今現在の仕事のために」「将来就きたい仕事のために」「国際的なステージに上がるために」といった具体的なビジョンが見えてくるはずです。具体的なビジョンからは、さらに具体的な手段が見えてきます。
企業や国際的なマーケットで、英語の力を判断するモノサシとして活用されているのがTOEICです。リスニングとリーディング問題からなり、合否ではなくスコアで英語力を測定します。
TOEICスコアは、英語によるコミュニケーション能力を幅広く評価するものです。そのため多くの企業に採用導入されており、高いスコアを得ることは、企業の求める条件に合致し、社会で役立つ英語力を持っていると判断されることになります。
目指すビジョンを実現するための手段として、TOEIC受験は大いに有効です。TOEICで高いスコアに達することができれば、様々な企業で有用とされ、国際的な仕事に役立てることができます。

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■聞き取りと読解
TOEICスコアは10点から990点までの数値で示されます。この数値は、英語能力のレベルを明確に表す意味を持っています。730点のスコア、850点のスコア、910点のスコア、それぞれのスコアに値する能力には差異があり、英語を使って何ができるのかが炙り出されるようになっています。では、スコアを測定するためのTOEICテストとはどういったものなのでしょう。
TOEIC問題の中核をなすのは、リスニングとリーディングです。リスニングセクション100問、リーディングセクション100問、トータルで120分制限のマークシート方式となっています。
英語を使う現場で最も必要とされるのが「聞き取り」つまりリスニングです。ところが、オールドタイプの英語学習に慣れてしまうと、音声的なアプローチで英語を捉える、または英語を日本語に置き換えずに理解する、といった作業が不得手になります。
英語を聞き取るためには、音として英語を捉え理解しなければなりません。また、音を聞き取ると同時に意味を把握することができなければ、リスニング能力を高めることはできません。音が聞き取れたとしても意味がわからなければ、設問に答えることができないからです。
個々の単語の意味はもちろん、コミュニケーションに必要とされる、あるいはコミュニケーションの際に使える文章の意味がわかること。英語を音として聞き取り、意味として理解すること。これは「読解」、即ちリーディングにも繋がります。リーディングセクションでは様々な文章を読み設問に答えていきますが、与えられた時間内でいかにスピーディに意味をつかみ取れるかが問われることとなります。

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■資格や免許ではない英語力
こうしたTOEIC問題に対応するためには、ネイティブスピーカーによる英語に親しみ、できる限りたくさんの英語を耳で聞く機会を増やしたいところです。スクールなどを活用しながら、系統立てて英語学習を行うと良いかもしれません。TOEICは2時間、高い集中力を要するテストです。平素から時間を上手に使って学習する姿勢を身に付けることができれば、TOEICスコアのレベルアップにも繋がることでしょう。
TOEICスコアは、ある程度具体的な英語能力を呈示してくれます。しかし、何らかの資格や免許が付与されるわけではありません。スコアの意味するところは、むしろ資格や免許に収斂されない英語能力こそ、国際的な現場で生かせる力である、ということです。
TOEICが測定する「英語によるコミュニケーション能力」は、実際に英語を使用する現場で大きな力を発揮します。たとえば、「a」だけでも、英語には4つの異なる発音が存在します。それらをスムーズに聞き取り、複数の単語が組み合わさった場合の意味を理解することができる能力。しっかり会話を聞き取ることができ、きちんと文章を読み取ることのできる能力です。
簡単な英文であったとしても、一聴あるいは一読し、即座に意味を正しく把握することは容易ではありません。TOEICのリスニング問題やリーディング問題は、現場で使える英語能力を確実に引き出します。資格や免許は、高い英語能力の裏付けとはなり得ないのです。