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意外と知らないTOEICテストの種類 (2016/08/02)

今や、小学校の必須科目にもなりつつある英語。外資系企業に限らず、日本国内にドメインを持つ企業においても英語スキルが求められる時代になりました。社員教育を進めている実に2500社以上の企業が、社員にTOEIC受験を義務づけているほど。スコアによって、採用や昇給、昇格を決めていたり、海外にも拠点を抱える企業においては、海外赴任を決める際の基準に、TOEICのスコアを用いているケースもあります。英語スキルを図る軸の一つとしてあるTOEICとは、英語でコミュニケーションができるかを測る世界共通テストで、今では世界約150カ国で実施されているテストです。実はTOEICのテストには3種類あることをご存知でしょうか。今回は、意外と知られていない、TOEICテストの種類についてご紹介したいと思います。

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●TOEIC
日本では年間で240万人以上の方、TOEICテストの中の受験者の8~9割の方が受験している、一番オーソドックスなタイプのテストです。大学や就職活動などで求められることが多いので、受験者が多いということが特徴です。英語の「聞く力」と「読む力」を図ることが目的で、テストの内容は、リスニング45分、リーディング75分のマークシート方式で、点数は10~990点、5点刻みで受験料金は1回5725円です。TOEICのテストの仕組みとして特徴的なのは、点数によって合格や不合格がないということです。最低点は10点、最高点は990点となっていて、試験のスコアによって受験者の英語力が表されるという仕組みになっています。また、TOEICには有効期限があると耳にしたことがある方が多いと思いますが、実際のところは何年前に受験したスコアであっても、スコアは無効にはならず有効となっています。ただし、TOEIC運営委員会が公式認定証(Official Score Certificate)の再発行できる期限を「試験日から2年以内」と定めていますので、こちらの年数を有効期限と勘違いしている方が多いのではないかと推測されます。とはいえ、学校や企業側が「過去○年以内の公式認定証のスコアを記載すること」などと定めている場合がありますので、定期的に受験して点数の高い結果をスコアとして履歴書や入学願書などに記載する方は多く、また会社などから定期的に受験を推奨されている方もいるため、1度ではなく何度も受験されている方は珍しくありません。

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●TOEIC S&W
ビジネスシーンで使える英語力がどのくらいなのかを図るためのテストとして、TOEIC S&Wテストというものがあります・これは、国際的な職場環境において、効果的にコミュニケーションをはかるために必要な「話す・書く」能力を測定するテストのことです。テスト構成はスピーキングが11問・20分間とライティングが8問・60分間となっていて、試験会場でインターネットを介してテスト問題が配信される仕組みになっています。スコアは各200点満点となっていて、スピーキングテストには8段階、ライティングテストには9段階のレベルに分けられています。スピーキングの場合は、160点以上のレベル7から「一般の職場にふさわしい継続的な会話ができるレベル」ライティングの場合は170点以上のレベル8から「簡単な情報を的確に伝達することができ、理由や例をあげて、または説明をして、意見を裏付けることができるレベル」という目安になっています。また、テスト結果となる公式認定証において、各スコアと能力レベルが記されており、スピーキング・ライティング別に得意や不得意がわかるようになっているため、ビジネスシーンで必要な英語スキルのレベルと弱点などが人目で判断できるようになります。

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●TOEIC Bridge
TOEICへの架け橋という意味が込められた、基礎的なコミュニケーション英語能力を評価するために開発された世界共通のテストです。基礎から英語の勉強を始めたい方のスキル向上を図るためのテストとして位置づけられています。テストの構成はリスニングが50問・25分間、リーディングが50問・35分間の満点180点になっていて、合計1時間で100問に答えるマークシート方式のテストとなっています。TOEICのスコア600点ぐらいが、TOEIC Bridgeの満点くらいといわれていて、TOEICのテストよりも易しいといわれることもあり、まずはこちらのテストを受けてみて、実力をつけてからTOEICのテストに挑戦してみるという方もいます。目安としては、TOEIC Bridgeの点数が150点以上(高校3年生以上のレベル)であれば、TOEICテストにチャレンジするレベルといわれています。テストの内容や構成はTOEICと同じものになっているので、テスト構成に慣れて自信をつけてから受験したい人にとっては、おススメです。また、受験料は1回4320円(税込)と、TOEICのテストに比べて1000円以上も受験料も安くなっています。ただし、実施回数はTOEICの場合は年10回なのに対し、TOEIC Bridgeは年4回と少なくなっていますので、受験するタイミングを逃さないようにご注意ください。