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TOEICの勉強は日常の英会話に役立つ (2017/10/27)

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■TOEIC受験で身に着く英語の技術

TOEICは、英会話を勉強する人にとって、一つの指針となるプログラムです。TOEICスコアは、受験者の英語能力を数値で明確に示し、レベルに応じた可能性を教えてくれます。国内の企業は、採用や人事評価にTOEICを用い、入社志望者の英語能力を判断する時、履歴書の資格欄に書かれたTOEIC公開テストのスコアをチェックします。彼らへのアピールに有効なスコアは、最低600点からですが、これは日常的に英語を使う必要がない仕事における、下限のラインです。業務上英語を使わなければならないとすると、700点以上のスコアが求められます。

一般的に、700点レベルのスコアをもって、仕事の内容にまつわる英語を理解し、ある程度操作できる能力があると認定されます。ビジネスシーンに限らず、日常的な会話や文書のやり取りが、英語を使って広く行なえるレベルです。800点以上のスコア所持者であれば、さらに複雑なコミュニケーションが可能となり、900点以上のレベルともなれば、ある種の専門的な会話や文書を理解し、議論の場で意見を応酬する力があると見なされます。

年10回実施されているTOEICの公開テストは、初めて受験する人にとっても、今よりレベルアップを目指す人にとっても、実用的な英語の技術が身に着く絶好のチャンスです。そう、英語能力は知識ではありません。技術です。英会話を学ぼうとする人が、往々にして躓くのはこの点です。机上で詰め込んだブッキッシュな英語の知識から、日常や仕事に役立つ能力を育むことは非常に困難です。役に立つ英語能力を身に着けるには、英語の技術を実践的にトレーニングしていくような勉強が望まれます。

 

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■TOEICの勉強は日常の英会話に役立つのか

英語能力を段階ごとに捉えれば、「聞く」「読む」「話す」「書く」というステップで表されます。このうち、「聞く」「読む」力は、もっとも重要です。日常的な英会話では、答えが単純にYESやNOであったとしても、他者の話の内容を正しくつかめていなければ、一言も発することができません。また、街のサインや店の看板、様々な説明書きなどは、私達の日常生活を根本から支えるもので、単語や文章を読むことができなければ、買い物はおろか、道を進むことにさえ支障をきたしてしまいます。

TOEICの公開テストは、英語を母語としない人を対象に、「聞く」「読む」能力を測定します。試験項目には、リスニングとリーディングのセクションがあり、各100問ずつで構成されています。マークシート方式となっており、合計200問を約2時間で答えていく一斉客観テストです。現在、全国およそ160ヶ国で実施されており、年間延べ700万人の受験者を数えます。合否ではなく、スコア表示による能力評価が特徴です。

TOEICスコアは、英語の知識や教養ではなく、日常生活や仕事におけるコミュニケーション能力を判定するものです。ハイスコア取得を目標に置いた勉強は、日常の英会話に大きく役立ちます。英語を「聞く」「読む」能力は、英語環境の生活に不可欠なもので、他者が喋っている英語の内容を聞き取れること、英語のサインや看板を正しく読みこなせることは、英語環境の日常生活をスムーズに送ることとイコールであるからです。英語が必要な日常において、コミュニケーションツールである英語を駆使するために、TOEICの勉強はきわめて効果的です。

 

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■「本物」の英語力

道に迷っている人に、あなたが道を聞かれた時、彼または彼女が目指す場所を把握し、わかりやすく順路を指し示すことは、使われる言葉があなたの母語であるなら簡単です。これを英語を使って同じように行おうと思えば、母語を扱うように英語を扱う必要があります。あるいは、あなた自身が困ったり、わからないことや知りたいことがあった時、あなたは誰かに訊ねるか、必要な情報を解読して、問題の解決を図らなければなりません。日常生活の出来事は常に一期一会で、予測や準備が間に合わないことがほとんどです。

その場で判断し、行動することや、きちんと聞き取り、臨機応変に反応することは、母語であれ外国語であれ、日常のコミュニケーションを円滑に運びます。これらを実現するのは、言葉の技術です。日常生活だけでなく、ビジネスシーンにまで活用できる英会話は、英語の技術を礎にしています。うわべの知識とは違う、生きた英語の技術、「本物」の英語力です。TOEICの勉強を通じて英語の技術を磨き、本物の英語力を培うことは、結果的にハイスコアの獲得へとつながります。

実践的なシーンに身を置いた英語のトレーニングで、巧みにTOEICを攻略しましょう。まずは、積極的に英語や英会話を用いた環境づくりを行うことから始めてみましょう。字幕なしで映画を鑑賞したり、英語ソースによる時事ニュースを読んだり、TOEICに対応したイングリッシュスクールに通うのも良いかもしれません。トレーニングでは母語を介さず、英語を英語のまま、語順どおりに理解することがポイントです。いずれにせよ「本物」の英語力は、地道なトレーニングの積み重ねにかかっています。