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評価されるTOEICスコア (2016/10/19)

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■TOEICの仕組み
TOEIC(トーイック)は、英語によるコミュニケーション能力を幅広く検定する試験プログラムです。Test of English for International Communicationの略称で、国際コミュニケーション英語能力テストともいいます。
リスニングセクション100問45分、リーディングセクション100問75分、合計200問を2時間で解答していきます。問題用紙は全て英語で印刷されており、解答方法の指示放送も英語で行われます。解答はマークシート方式です。
主にビジネスパーソンを対象に作られているため、TOEICテストには日常生活やビジネスシーンを題材にした設問が多く登場します。扱われている英語の語彙や表現は、ビジネスで使われることが多いものです。
結果は合格・不合格ではなく、スコア(得点)によって示されます。各セクション495点満点で、合計990点が最高得点です。級ごとに試験が分かれる英検と異なり、TOEICでは初級者も上級者も等しく、受けるのは同じ設問で構成されたテストになります。
TOEICテストの開発と運営は、アメリカの非営利団体であるETS(Educational Testing Service)が行っています。結果の評価もETSが行います。問題作成からスコア算出までの流れは、テストの信頼性と妥当性を確保するために、様々な分析や検証を経ています。たとえば、採点前後のプロセスでは、アイテムアナリシスと呼ばれる分析作業が実施されます。また、TOEICは素点を換算点に置き換えてスコアを算出することから、イクエイティングと呼ばれるスコアの同一化が計られています。
ETSは1947年に設立されて以来、TOEICやTOEFL(トーフル、Test of English as a Foreign Language)を含む約200のテストプログラムを開発してきました。ETSが制作したテストは、現在世界180ヶ国以上で施行され、毎年延べ2,400万人以上の受験者を数えるほどになっています。

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■TOEICスコアの意味するもの
グローバル・スタンダードが適用された、世界共通の英語テストであるTOEICは、国際的なビジネスシーンで役立つ要素を備えています。
テストの出題文は極めて実用的なものです。グローバル・ステージに立った時、英語によるコミュニケーションがどれだけ取れるか、TOEICスコアから推し量ることができます。
第160回TOEIC公開テスト受験者を対象に行ったリサーチをもとに、TOEICスコアとできることの目安が示されています。ここでは、700点から795点がレベルC、800点から895点がレベルB、900点から990点がレベルAといった形で、各スコアに応じたレベルとアビリティが提示されています。
Cは、英語の社内文書や通達を読んで理解できる、日常業務についての説明が理解できるレベルです。Bは、英語のウェブサイトから必要な情報や資料が収集できる、トラブル時に問題を解決することができるというレベルです。最高ランクのAレベルでは、専門分野の高度な専門書を読解する能力、最新の出来事や事件について議論に参加できる能力があると見なされます。
スコアの数値は、受験者の現段階での英語力を露呈します。当然、高いスコアは高い能力を表しています。TOEICスコアは、国際的なビジネスシーンにおいてどれだけ有能であるか、客観的に評価するモノサシの役割を果たすものです。有効に働くのは、出来る限り高いスコアということになります。

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■スコアを評価軸に
受験者の英語力がスコアによって客観的に把握できることから、TOEICスコアは進学や就職においても「英語のモノサシ」として広く使われています。
スコアを評価軸に、グローバル人材育成を行っている企業は数多くあります。TOEICテストを導入している企業のうち、約7割が社員の自己啓発にスコアを活用しています。採用の基準、配属・配転の基準、昇進・昇格の要件、海外赴任者選抜の条件など、様々な活用事例が確認できます。
全国の大学、短期大学、高等専門学校でも、TOEICスコアは評価軸として採択されています。スコア所持者に対し、入学試験や単位認定で優遇措置が図られる他、授業の効果測定などカリキュラムの材料としても用いられています。
社会のグローバル化が進む中、英語によるコミュニケーション能力は必須のスキルです。英語を使ってコミュニケーションを取ることのできる人材は、多くの教育機関や企業から評価され、いずれは国際的なステージで能力を発揮することができるでしょう。
世界約150ヶ国で実施されているTOEICは、国際的に認められたスタンダードであり、英語力の評価軸として広範囲に機能しています。受験のメリットは、国際社会で通用する英語力の向上にあります。TOEICを活用し、自分の英語力がどの程度のレベルなのかを客観的に把握すること、ハイスコア取得をモチベーションに掲げて英語学習を行うことは、国際社会への足がかりとなるはずです。